妊娠しない時期は

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「排卵期は危ない」、「排卵期を避けてセックスすれば、妊娠することはない」-この程度の知識しか持ち合わせないようなカップルが世間には多いようだ。
絶対に避妊しなければならない立場にある人でも、五十歩百歩といっていい。
「アラッ、排卵期以外でも妊娠するんですかあ」と、Y代さんが目をまるくした。この秋には結婚と決まって、いま一番うれし恥ずかしのまっ最中。
なんでも知っておきたい時期なのである。
「じゃあ、お聞きしますがネ、あなたの今月の排卵は何日からありましたか」
私が、わざと切り口上で、バカていねいに質問すると、彼女は一瞬絶句し、しばらく口をモグモグさせ、やがて困惑した表情になった。
「それは・・・う-む、・・・ようわかりません」ハイ、ご名答。いま排卵中かどうかという証明は、開腹手術でもしてみないと確かめようがないものなのだ。
不妊症の患者のなかには、自分に排卵があるかどうかさえわからない人もいる。基礎体温を測っても、なんとなく上下するだけのことで、きれいなカーブを示すわけではない。
しいて言えば「基礎体温が三日間上がったままなら、排卵が終わった証拠」ということぐらいだろう。「そんなにつかみどころのないもんなのですか」。Y代さんは不思議そうに首をひねった。
たしかに、頚管粘液やホルモンを調べてみないと本質的に排卵の有無さえわからないものである。
さて、一方の精子も厄介だ。セックスによって膣内から子宮に入ってきた精子は、そのまま普通三日間はじっと待機しているものだ。

出典:結婚相談所 比較

ささやかな知識のプレゼント

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なかには二週間も生き長らえていた、という”記録”も報告されている。「生きているのはセックス直後だけ」なんて、ひどい無知なのだ。
「まあ、そんなタフで、しつこい精子もいるんですかあ」、Y代さんは首をすくめた。心配するような”心当たり”があるのかもしれない。
「私、排卵前ならセックスしても妊娠しないと思ってたのに・・・」それは、むしろ逆である。
卵子の受精能力は、排卵後十五分間しかない。その運命の十五分のうちに、じっと待機していた精子との”感動的な出会い”があれば、二世誕生への第一歩がはじまるわけだ。
「どうです。ちっとは賢くなりましたか」そういうと、Y代さんは小さく何度もうなずき、ホッとしたような表情になった。
やがてはじまる新婚生活に、ささやかな知識のプレゼントだったかもしれない。

豆知識-排卵について
女性が排卵について知ろうと思えば、まず基礎体温を測定し、それを曲線に表すことが必要です。これを排卵性周期(二相型)といいます。
周期とは月経の始まった日から次の月経の始まる前日までをいいます。
この期間は正常な女性なら二十六~三十五日、それ以下、あるいは以上なら、たとえ排卵の型を示していても少し問題があるといえます。
ただし、初潮から十八歳ぐらいまでは、安定しないことが多いものですが、十八歳ぐらいになっても二相型をとらない(一相型)と治療が必要と考えていいでしょう。
十八歳ぐらいになったら、一度は自分の排卵の状態を知る意味で基礎体温曲線をつけるように心がけましょう。

出典:出会いがない 社会人


小柄な女性からの悩み

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小柄だけど、キリッとした感じのJさんは、私のクリニックに近い会社につとめるOLだった。
「私、子どもが産めるような体かどうか、よ-く調べてほしいんです」そう言うと、いまにも服を脱ぎそうな態度である。
事情を聞いて納得した。この春に結婚する。相手も、そして自分自身も、すぐに子どもが欲しい。
だが、かって受診した地方の医師から、「あんたは子宮がひどく小さいから、子どもができんかもしれんよ」と言われたことを思い出した。
それが気になって仕方がないから、思いきって徹底的に診てもらいに来た、という。
「子宮が小さい、だから妊娠できない」というのは短絡もいいとこだ。ところが意外にこれが広く信じこまれていて、多くの女性に余計な不安感を与えているようである。
私は一応診察した。既往症なし。基礎体温も、きれいなカーブを描いている。なるほど子宮はいささか発育不全だが、この程度なら子どもを産んだことのない女性には珍しくない。
「心配する必要は全くないですよ。堂々と結婚してください」私は、わざと大声で、励ますように言った。
性格的なものだろうけれど、自分を悪いほう、悪いほうへと当てはめて、ひとりで悩み、考えこむ女性が世の中には少なくない。
だが、現実には、文字通り「案ずるより、産むが易し」なのである。
「結婚して、半年たっても気配がなければ、またいらっしゃい。それまでにも、もし必要なら夫婦生活についての指導もしてあげますよ」そういうと、Jさんは真っ赤になった。
が、Jさんの場合は賢明である。同じOLで、よく出血があると治療を受けにくる娘さんがいる。
とりあえず出血を止めてあげ、そのあと出血の原因をつきとめるため検査をしようとすると、頭から拒否する例が多い。
「ホルモン異常で排卵がまともじゃないから出血する場合が多いんですよ。だから、このあと結婚するにしても、よく治療しておけば安心なんじゃないですか」
そうすすめても、いっこうに取りあおうとしない。「だって、出血が止まったんだから、もう正常になったんでしょ」とケロッとしているのである。
「いやなら仕方ないけど、医者としては最後まで治療してもらいたいねえ」半分は口のなかで、私はつぶやく。いまさえよければいい、という考え方が残念なのである。

出典:出会い系 サクラいない

妊娠とアルコール

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S夫人は酒好きである。酒豪ではないが、飲む雰囲気がたまらなく好き。ご主人もそこそこいけるクチなので、晩酌はもちろん、ときにはそろってスナックへ、ということも珍しくない。
「ねえ、先生。昔から〃少々のお酒は妊婦にいい〃って言うでしよ。もし赤ちゃんができても、ビール一本ぐらいなら大丈夫ですよね」通院して一カ月もたたぬうちに、こんな質問がとび出した。
どうやら相変わらず毎晩たしなんでおられるらしい。
「いや、医者としては、おすすめできませんな。少なくとも妊娠とわかったら、ピタッとやめたほうがいいですよ」少々の酒ならプラスになる、という説は否定されて久しい。
逆にここ数年は「奇形児を調べると、母親が妊娠中に飲酒していた」という報告例がふえてきた。最近では「胎児アルコール症候群」という名称まで学問的に登場しているほどである。
「でも先生、それは男性のほうに責任があるのと違いますか。つまりそのウ、アノときに酔っぱらってしたとか・・・」

豆知識-避妊法について
避妊法にはいろいろありますが、年代、結婚の有無、子どもを産んだ女性などと、それぞれに適した方法を選ぶようにしましょう。
オギノ式・・・未婚の女性はこの方法により、危険な日を知り、さらに男性にはコンドームを装着させるぐらいの注意が必要です。

出典:結婚相談所 選び方

妊娠とアルコール2

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S夫人は承服しかねる表情で、なんとか酒と縁を切らないまま出産まで漕ぎつけたいと、すがるような眼差しである。
「残念ながら、男性の酩酊度には関係ないんです」逆に、アルコールが母体にとって、何らかの悪影響があるのは、もはや定説になったといっていい。
細胞分裂など胎児の進化の過程で、異常を与えているという説は有力である。
胎児アルコール症候群の報告例をみると、難聴、みつくち、口蓋破裂といったものから指が一本多い(多肢症)、目がひとつしかない(単眼)などまでさまざま。
極端な例では「妊娠中たった一度だけ酒を飲んだ」という女性にも奇形児が生まれている。
ただ、飲酒と奇形児発生との因果関係は、まだ医学的にはっきり究明されていない。
つまり、なぜそうなるのか原因はさだかでないのである。しかし、少なくとも酒が異常事態発生を”助長している”と言えるようだ。
人それぞれの結婚があります。
「もちろん、お酒を飲んだら奇形児ができるとは限りません。むしろ発生率のパーセントは低いんです。ただ、飲まない母親の子どもと比べたら、かなり高い比重を占めているということ。
まあ、五体満足な健康児が欲しいのなら、生まれるまでは我慢、我慢ということですな」そういう私も、決して酒はきらいじゃない。
だから、「女性は気の毒やなあ」と内心ひそかに思っているのである。

豆知識-避妊法について2
経口避妊薬(ピル)・・・長期間の服用、特に未婚(十代、二十代)女性にはすすめられません。なお、服用前、服用中に肝臓、腎臓機能、血液関係の検査が必要です。
避妊リング・・・最近は優れたものが側発されていますが、一人ぐらい子どもを産んだ女性に適します。

出典:

女性は一人生んだ後が一番美しい

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「お前、このごろアカンなあ。子ども産んでから、さっぱりええことないわ。アソコがゆるんでしもたんと違うか」
たまに夫婦の交わりがあっても、そんな夫の一言は大きなダメージになる。
さっさと済ませて、さっさと眠ってしまった夫の背中を眺めながら、深い深い吐息をもらす奥様方は決して少なくないだろう。W子さんも、その一人だった。
診察室へ入るなり夜ごとの悩みを打ちあけ、「ほんとに私、もうアカンのでしょうか。あんなに言われると、私も何だか感じなくなったみたいな気もあるし、よく調べてほしいのです」と、
まさに泣かんばかりなのである。
診察の結果、とくに異常はなかった。第一、お産のあと膣がゆるんでしまった、というような例はメッタにあるものではない。
赤ちゃんが通過するため確かに膣はいったん伸びるが、日とともに元へ戻るもの。
出産体験によって伸縮性ができたため、逆に筋肉の伸び縮みが關達になるから、セックスのときも以前よりよくなるというのが普通である。
「一人子どもを産んだあとが、女性にとって一番美しい」という私の持論も、こういうデータから出てきているのだ。
私のクリニックの患者を例にとると、不感症を訴えてきた女性のうち、ホルモンの衰えが原因になっていたのは、せいぜい一割程度。
結婚相手がなかなか見つからないあなたに朗報です。
それだって、時間をかければ性の快感も訪れてくるのに、相手側の理解や愛情不足でおざなりに済ませられていたケースが多い。
ではw子さんは三十六歳。女として、まだまだこれからの年代だ。

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胎児も聞いてる

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「もっと自信をもって、がんばってみたらどうですか」私がそう言うと、ちょっと考えこんだあと、「主人が忙しいからアカンのですわ」とつぶやいた。
聞けば、ご主人は課長になったばかり。忙しいし、仕事は面白いし、帰宅するころはダウン寸前。
奥さん相手にじっくりと、しかもたくましくセックスを楽しもうという気力も体力もわいてこないらしい。
「たまにあっても、おざなりというか、まるで義務みたいな感じですねン」-そんなW子さんの嘆きが聞こえてくる。妻の情緒をかきたてる手間を夫が惜しんでいる、ということだろう。
「それはそれとして、奥さん」私はらあたまった口調で、念を押すように言った。
「あなたのほうは、問題ないですか。体も気持ちも赤ちゃんのほうに傾いてしまって、ご主人を受け入れるムードが不足しているようなことはないでしょうね」
街で、こんな会話を耳にした。
どちらも三十代のご婦人。一人は明らかに妊娠中だ。話も、赤ちゃんに関することだった。
「そうなんですよ。今度も女の子やったら、困るなあ思てますねン」
「どっちでも、よろしいやないの」
「でも、主人が〃絶対に男を産め。女なら流産したほうがええ″なんて毎晩のように迫りますねン」
「・・・」
「これ以上、女がつづいたら、もう予算オーバーやなんて・・・」
私は危うく話に割りこみかけた。夫婦で夜言」とそんな話をしていたら、お腹の赤ちゃんに悪い影響を与えますよ、と忠告したくなったのだ。

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胎教という言葉

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昔から「胎教」という言葉がある。あれは決して迷信でも誇張でもない。
実際に胎児は、母親の言葉を聞きわける能力を持っている。
耳の鼓膜で聞くのではなく、音波として感じとる、話の内容は理解できなくても、何か不愉快な会話だなあということはわかるのだ、というのが学界の定説になっている。
動物の脳は最初は白紙状態だ。それが初めて見たもの、最初に聞かされた話・・・が強い印象となって刷りこまれ、何年たっても消えないことが多い。
いわゆる”プリント(刷りこみ)現象”と呼ばれるもので、人工ふ化されたアヒルが初対面したふ化担当者の人間を自分の母親と思いこんでついて回る、といった実験で証明されている。
刷りこみ現象は、アヒルも人間も変わりはない。幼児期のちょっとした体験が中年になってからも突然、鮮明に思い浮かぶ例は誰にもあるだろう。
街頭の立ち話は、まだ続いていた。妊婦のほうが、かなり話し好きらしい。
「もし産んでみて女やったら、それはそれで諦めて、せいぜい大事にしてやりますわ。お腹を痛めた赤ん坊や。男でも女でも、いざとなったら一緒ですもん」
そうだ、そうだ、と私はひとり頷く。
いったん生まれたら、こだわるなかれ。間違っても耳元で「あーあ、この子が男やったらなあ」と、恨みがましく、未練げにボヤいたりしないでいただきたい。
赤ちゃんは、胎内にいるとき以上に敏感に感じとり、そのときの何となくイヤーな感じ、
つまり「自分は心から歓迎されて生まれたわけじゃないんだナ」ということを脳に刷りこんでしまうはずである。
そんなことが度重なったら、どんなに歪んだ子に育つか。それはもう説明の必要もないだろう。

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暗い記憶から

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学校の給食のとき、下痢をしていたので牛乳を飲まなかったら、先生にどなりつけられ、無理に口に注ぎこまれた。それ以来どうしても牛乳が飲めない。
それどころか、レストランの料理まで口に入らなくなった―という重度の心因性拒食症になった女性がいる。
いざとなると、給食のあの場面が脳裏によみがえって、頭から食事を受けつけなくなってしまったのである。
G夫人の”あの場面”は、セックスにからんでいる。まだ十歳そこそこのころだが、軽いイタズラ程度のことでも潔癖な少女にとってそれは大ショックだったのだ。
二年前、見合いではあったが結婚。だが、夜の夫婦生活となると、”あの場面”が必ず記憶の底から出てきた。夫の手が伸びかけると本能的に足を組み、固く拒絶してしまう・・・。
「相手は主人や。すすんで体を開かないと・・・と、頭ではわかっているのです。でも、体のほうが全然いうことを聞いてくれなくて・・・」G夫人は、ふとい溜息をついた。
こうして二年間、性交なし。当然、子どもができない。いらだった夫が、つい力ずくで迫るものだから、余計に体が固くなる、とG夫人は肩をふるわせた。
こんな場合、恐怖感を取り除くのが先決である。なにがなんでも、いちど性交してしまえば自ずから道はひらけるものだろうけれど・・・。
「いっそ、夫婦で多いめに酒でも飲んで、酔った勢いでしてみたらどうですか」「それが、主人はお酒がきらいで、全くダメなんです」
いい知恵も浮かばないまま、一応ほかに異常がないかと診察してみた。診察台に医師が近づいただけで、もう固く足を組み合わせてしまうほどだから、心の傷は相当に深いのだろう。
やっとの思いで診察が終わった。幸いにも異常なし。処女膜もきれいに残っている。
私は、月並みな提案をすることになった。
「やはり、思いきってご主人に打ち明けるのが一番ですね」
G夫人も、それは何度か考えたらしい。だが、差恥心が先に立った。それに、もし犯されていたらという恐怖感、離縁されかねないという心配も強い。
私は、つとめて快活に言った。「大丈夫ですよ。診察の結果も全く異常なし。よかったら、その証明書も書いてあげましょう」
どうしてもということになれば、麻酔薬の入った軟膏もある。G夫人の閉ざされた未来が、少しずつ明るさを帯びてくるような予感がした。

出典:

ベッティの場合

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トニーと再婚しましたが、彼がパーティで見せる女性蔑視の態度が気に入りません。
これを直してもらうために夫と対決しなければなりませんが、自分が新しい行動様式をとったときの夫の反応が心配です。

夫との生活をうまくやっていくためには、ベッティは最初の結婚の時に身につけた多くの悪い習慣をふるい落とさねばならないのです。
今の夫のトニーがベッティと結婚したい希望を述べた時に、彼女は気が乗らなかったのです。というのは、トニーに対して建設的に、
愛情をもって対決できる自信がなかったからです。しかし、自信がないまま結婚してしまったベッティは、
夫に対決できる方法を改めて学ばねばならなくなったというわけです。
そこで、ベッティにまず、夫と対決する前に、これまでと異なった行動の仕方を練習することをすすめることになったのです。
練習を重ねるうちに、未知に対する不安―たとえば、夫が自分の新しい行動様式にどう反応し、何を言うか分からないことの不安―を少しずつ解消できたのです。
読者のあなたにも、同じように、実際に夫と対決する前に練習を重ねることをすすめます。もちろん、練習だけでは熟練しません。
しかし、新しいことをやる時に伴う不安を除去できます。練習をする場合に注意すべきことをいくつか記します。
夫婦間で問題が出たとき、複雑であればあるほど解決に時間が掛かります。

出典: